FULL-TIME 2014 STUDENT LIST
合格体験記1
(1) Why MBA?
国際経験を積むため。海外に興味・憧れはあったものの、日系企業にて金融機関向け営業を行っていたので、自分から動かなければチャンスは無いな、と思いMBA受験に臨みました。
(2) Why HKU MBA?
約1年間(14ヶ月間)のプログラムであることと、1学年のサイズが大きすぎないこと(60名程度)が、自分自身のMBAに対する優先順位に合っていたため。会社がアジア展開を目指していることもあり、アジアにフォーカスしたカリキュラム構成であるHKUへの出願であれば、比較的スムーズに休職期間が得られたことも、HKUを選んだ一つの理由です。
(3) 受験スケジュール
2012年1月 TOEFL
2012年10月 GMAT
2013年2月 出願
2013年2月 面接(Skype)
2013年3月 合格
(4) TOEFL/IELTS対策
MBA受験を決める前から、海外大学院に通って勉強したい、という気持ちがあったので、英語の勉強を続けており、MBA出願に必要なスコアは1年以上前にクリアできていました。
TOEFLのSpeakingに関しては、各質問(特に最初の2問)にできる限りFor example….を加えるようにして回答しました。Writingに関しては、ネット上で受験者が公表しているテンプレートを参考にしました。私自身は、Reading,Lestening,Speaking,Writingすべてのパートが、ほぼ同じ点数…という結果だったのですが、Listeningに関しては、留学前に色んなアクセントに慣れる練習をしておけばよかったと思っています。
(5) GMAT対策
オンライン教材・Skype授業を通じてGMAT対策を始めたのですが、モチベーションが続かず、結局途中から独学にて準備をしました。
(6) エッセイ
カウンセラーに頼むことはなく、出願しました。
(Why MBA, Why HKUに関して500ワード程度で書きました)
(7) 履歴書
保有していた履歴書を利用しました。
(8) 推薦状
会社の先輩社員に頼みました。日本語にて推薦文を書いてもらい、ネイティブの友人に翻訳を依頼しました。
(9) 面接対策および内容
特に事前に予備校に通ったりはしていません。提出したエッセイ・履歴書内から想定され得る質問を自分で考えて、Skypeインタビューに臨みました。
インタビューでは、Why MBA,Why HKUの他、会社について、仕事について(業務内容・競合他社との違い等)等、オーソドックスな内容が多く、15分程度で終了しました。
エッセイ・履歴書・インタビューでの発言に筋が通っていれば問題ないと思います。
(10) アドバイス/コメント
受験中も受験後も、“Why MBA”に尽きると思います。時間とともに個々人の“Why”は少しずつ変わっていくかもしれませんが、考えながら前に進み続けていれば、後悔しないと思います。私自身、いつか点と点が繋がって一本の線になると信じて日々過ごしています。
合格体験記2
(1) Why MBA?
・国際経験を増やすため
コンサルティング/金融の世界で働く中で、プロフェッショナルの二極化が進んでいるように感じていました。即ち「留学経験や国を跨いでの業務経験を既に有しているがゆえ、そのような業務に携わるチャンスに恵まれ(「あいつ経験あるからあいつに任せよう」的な)、更に国際経験を高めていけるプロフェッショナル」と「そのような経験が全くないがゆえ、ドメスティックな業務にしか従事できず、結果いつまで経ってもドメスティックな業務から抜け出せないプロフェッショナル」。私自身、国を跨いだ業務の経験は多少あったものの、イマイチ自信が持てずにいたので、このままでは、後者になってしまうかもしれないと、そのような危機感を覚えていました。
2013年現在、日本経済は回復基調にあるとされているものの、とはいえ人口のトレンド等々踏まえると長期的にはやはり縮小傾向だ考えており、であれば、業種を問わず、日本から外に出てもパフォームできる人材の重要性は今後益々増してくるはずだと思っています。事業会社であれば、全く経験がないまま海外に赴任させられ、そこで経験を積むということもあり得るのかもしれませんが、私の場合残念ながらそのような環境ではなかったため、上述プロフェッショナルの前者として自らを確立すべく、また、年齢的にも最後のチャンスだと思ったので、MBA留学を決心しました。
(2) Why HKU MBA?
・期間が短い(14ヵ月)
機会費用とキャリアのブランクを最小化できるのが最大のポイントでした。
・知名度が高い
MBAに詳しくない人でも香港大学は知っていることが多いです。
・アジアの一大ビジネス拠点である
経済成長している地域か否かというのは重要です。遭遇するチャンスの数が違うと思います。
・香港という土地柄、ネットワークを作り易い
アジアの中では、経済規模や進歩の度合から、日本はやはり存在感があります。教授を含めて親日家が多く、日本人というだけで興味を持ってもらえることが多々あります。
・中国語を強化できる
英語が出来る人は既にかなりいるので、自身を差別化するプラスワンポイントとして、中国語の足固めをしたいと考えていました。北京での集中プログラムの他、クラスメートの中国人とのLanguage Exchange、中国本土から来ている香港大学の学生を雇ってのレッスンを行っています。
他には、大して重要ではありませんが、
・寒くない
・食べ物が日本人の口に合う
等もポイントです。
(3) 受験スケジュール
2012年3月~1月TOEFL受検
2012年9月~1月 GMAT受検
2013年2月 出願
2013年3月 面接(Skype)※面接は、2回と聞いていましたが、1回でした。
2013年3月 合格
(4) TOEFL/IELTS対策
Speaking/Writing
4時間程度の試験とはいえ、それでもかなり時間的にはタイトな試験なので、反射神経を高めるべく、とにかく英語でのアウトプットを増やすことに注力しました。ネイティブの教師を2~3人雇って、週に1人1時間ずつ、計2~3時間レッスンを受けました。
(5) GMAT対策
オンライン教材を用いて勉強しました。
(6) エッセイ
アプライするフォームにあるWhy MBA、Why HKUをエッセイだと認識していませんでした。International exposureを高める、実務で得た経営の知識を学術的な観点から再整理する、アジアでのネットワークを強化する、といったことを、3~4行、その場で箇条書きで書いたと記憶しています。
(7) 履歴書
保有していた英文Resumeを少し手直しして利用しました。
(8) 推薦状
会社の上司と、前職の上司に依頼しました。
(9) 面接対策および内容
ネットで見つかる問題(学校を問わず)を集め、
1) パッと答えが出るか(少なくとも2つのポイントを挙げることが出来るか)
2) 答えを英語で表現できるか
を中心に準備しました。見つけたものを手当たり次第やりました。HKU向けに特別何かしたということはありません。
自分の回答に対して、何かしらの方向性を持たせておいて、その方向性に沿って答えようとすると、パッと答えが思いつかず、喋りながら考えていても、何かしら答えが出て来るように思います。
インタビューで聞かれたのは、覚えている範囲になりますが、
1) 自己紹介 (5分位)
2) 新政権の金融緩和策についてどう思うか?
→ 製造業が中心の日本経済にとっては良い動きだと思う。円高で製造業は苦しんでいて、雇用にも悪影響だ。実際PEにいた時日本の工場を閉めて中国やタイに移すというプロジェクトをいくつかやった。実際試算するとかなり利益へのインパクトが違う
3) 日本のコンサルティング業界にとってチャレンジは何か?
→ コンサル会社が商売道具にしてきた知識がかなり一般化し、また、コンサルティング業界経験者が巷に溢れているので、これまでのコンサル会社のサービスに顧客が徐々に魅力を感じなくなってきている。また、国内市場も総じて縮小傾向にあり、顧客がコンサルティング会社に高いフィーを払うことに敏感になってきている。もっと顧客が弱いところをうまく強化できるようにならなければなければ価値が出せない。
4) 3) への答えとしてどのような解決策が考えられるか?
・海外展開を視野に入れたサービスを展開する、日本にはグローバルに活躍できるビジネスパーソンが少ない(自分の志望動機とうまく絡めて)
・実行段階まで踏み込んだサービスを提供する、付加価値が低下してしまう可能性があるが
5) 海外を長期旅行した経験があるようだが(Resumeに書いていた)、どのような洞察(insight)を得たか?
※何を答えたか忘れました。
6) 何か質問は?
・毎年何か国くらいから学生が来ているか?(大体15位。アジアの経済実態を反映した構成にしている、との回答)
・学費を来年から上げるようだが、どのような理由によるものか?(教授の質を上げる、イベントを増やす、等々曖昧な回答)
(10) アドバイス/コメント
※一個人の意見としてお読みください。
ことMBAの話になると、「あんなもの全く役に立たない。金と時間の無駄だ」という人もいれば、「素晴らしい経験を得られる。是非行くべきだ」という人もいて、一体どっちなんだと、思われている方も少なからずいるであろうと思います。
恐らくですが、両者を隔てているのは「MBAに対する期待の違い」であって、換言すれば「大金叩いて、海外に来て、長時間使って、一体何を得たいの?」というところ、つまり、MBAの価値は「Why MBA」、やはりそこに尽きるのだろうと思います。
率直に言って、MBAで触れる知識そのものは本やネットからでも得られますし、講義も動画が多数出回っています。MBAに来たからと言って何か特別な知識が得られるのかというと、そんなことはないと思います。通り一遍の知識であれば、少し勉強している中間管理職クラスのビジネスパーソンであれば大抵知っているような、その程度のものです。また、経営学の関連知識がほとんどない者の存在をも前提に、短期間で広範囲をカバーしようとするMBAの性質ゆえ、どうしても内容は浅くなってしまい、実践的なところまではなかなか深まっていきません。大胆なことを言うようですが、このご時世において、MBAで得られる知識には、その対価に見合う価値はないと思っています。(※この考えには、コンサル、金融にいたという私のバックグラウンドも影響していると思います)
知識が欲しいのであれば、本を読むなり、ネットで動画を探すなりすれば良いでしょうし、やっぱり授業が良くて、クラスメートと共に学びたいということであれば、グロービスでもいいと思います。やってること自体は恐らくそんなに変わらないだろうと思いますし、日本語で学ぶ方が議論も深まり、定着も良いはずです。
さて、上記を踏まえた上で、私自身は、MBAから「その対価に見合うものを得ている」と感じています。
国籍や職種や年齢(経験値)がバラバラのグループの中に放り込まれ、うまく自分を表現できないもどかしさに苦しみながらも、自分の強みを見つけて、自分の価値を示し、周囲から認められ、評価されるべく奮闘する。これこそまさに私がMBAに対して期待していたもので、MBAでなければ得られなかったであろう経験であると感じているからです。MBAで得た知識が時間と共に薄れ、いつか忘れられしまうとしても、この経験から得られる自信は、薄れることはないだろうと思っています。
人生の三大高額投資は「家、車、保険」だと言われますが、MBAは場合によっては「家」に匹敵する投資になります。MBAを通して何を得たいのか、今の自分をどう変えたいのか、ご自身なりの「Why MBA」を明確にしてから受験に臨まれることをお勧めします。